ブックタイトルHealth Management for Female Athletes

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概要

Health Management for Female Athletes

2-2月経のメカニズム月経とは,「約1カ月の間隔で起こり,限られた日数で自然に止まる子宮内膜からの周期的出血」と定義されます.では,月経がどのようにして起こるか,イラストを見ながら考えてみましょう(図3).1まず,脳の視床下部から性腺刺激ホルモン放出ホルモン(GnRH)が分泌されます.2次に,GnRHの刺激により脳の下垂体から,卵胞刺激ホルモン(FSH)が分泌され,このホルモンが卵巣を刺激します.3 FSHにより刺激された卵巣では,卵胞が少しずつ成長し,この卵胞からエストロゲンが分泌されます.4卵胞が18~20mm大まで成長し,卵胞から分泌されるエストロゲン値がピークに達すると,下垂体から排卵を促す黄体形成ホルモン(LH)が分泌され,卵胞から卵子が排出されます.これが「排卵」です.5排卵後の卵胞は黄体となり,この黄体からプロゲステロンが分泌されます.このプロゲステロンは,妊娠の準備をするためのホルモンです.エストロゲンやプロゲステロンの働きで子宮内膜は厚くなり,受精卵が着床しやすい状態になります.6妊娠が成立すれば,黄体からプロゲステロンが分泌され続けますが,妊娠が成立しない場合は,黄体は2週間の寿命しかないため白体へ変化していきます.7黄体が白体に変化するとともに,プロゲステロンは減少していきます.このため,子宮内膜も厚くなった状態を維持できずにはがれ落ち,腟から排出されます.これが「月経」です.卵胞が発育する過程と,それに伴うホルモンや子宮内膜の変化を図4に示しました。12